終活という言葉に、少し抵抗感を抱く方もいるかもしれません。
しかし、終活やエンディングノートを書くことは、単なる「人生の終わりの準備」ではありません。
それは夫婦で未来を見据え、これまでの人生を振り返りながら、より豊かな時間を過ごすための貴重なステップです。
- 50代夫婦が楽しく終活を始める方法
- エンディングノートを書くメリット・デメリット
- 終活で感じる覚悟や諦め
それでは具体的に解説していきます。
終活とは?夫婦で始めるエンディングノートの意味
まずは終活やエンディングノートの基本的な役割を確認しましょう。
終活とは?
終活は、「人生の終わりの準備」という意味だけではなく、これからの人生をより安心で充実させるための活動です。
特に夫婦で取り組むことで、老後の不安を減らし、未来への期待を共有するきっかけになります。
エンディングノートとは?
エンディングノートは、自分の意思や希望、財産や契約情報などを記録するツールです。
特に以下のような情報を整理する際に役立ちます。
項目 | 具体的な内容 |
---|---|
財産情報 | 銀行口座、保険契約、証券会社の情報など |
緊急連絡先 | 親族や友人、信頼できる人の連絡先 |
葬儀や供養の希望 | 希望する葬儀形式、供養の方法、葬儀費用の管理 |
医療・介護の意思 | 延命治療に対する考え、介護施設の希望など |
未来の計画や目標 | 老後にやりたいこと、行きたい場所、挑戦してみたいこと |
2冊セット
夫婦で終活に取り組むメリットとデメリット
エンディングノートを書くことは、未来の備えとして非常に有意義ですが、取り組む上でのメリットとデメリットを理解しておくとスムーズに進められます。
以下に、それぞれをまとめました。
- 夫婦の価値観を共有できる
- 葬儀や介護の希望、老後の生活プランについて話し合うことで、お互いの考えや希望が見える化される
- 未来の計画が明確になる
- やりたいことリストや老後の目標を夫婦で共有することで、前向きな未来を描ける
- 不安を軽減できる
- いざという時の準備が整うことで、家族全体が安心できる
- 作業を分担できる
- 情報整理や希望の記載をそれぞれ分担することで効率的に進められる
- 夫婦の絆が深まる
- 人生を一緒に整理し、未来を考える時間が夫婦の新たな思い出になる
- 意見の食い違いが出ることがある
- 葬儀や供養、老後の生活について価値観の違いが浮き彫りになる場合がある
- 取り組む意欲に差がある
- 片方が積極的でも、もう片方が「面倒くさい」と感じる場合、作業が進みにくいことも・・
- 感情的な抵抗を感じることがある
- 老いや死について話すことに抵抗を覚えるケースもある
- 時間の確保が難しい
- 夫婦でスケジュールを合わせて進めるのが困難な場合も・・
- 更新を怠ると情報が古くなる
- 一度書いたきりで内容を放置すると、実際に役立たなくなる可能性がある
なんだか、面倒だな・・
そんなふうに思ってしまうことも、少なくありません。
終活が面倒な夫も自然に取り組める5つのコツ
- 1. 小さなステップから始める
-
最初からすべてを完璧にしようとすると負担が大きくなります。
銀行口座や保険情報など簡単な項目からスタートして、少しずつ進めていきましょう。
- 2. リラックスできる環境を作る
-
カフェでコーヒーを飲みながら、または晩酌を楽しみながら進めると、構えずに話し合えます。
- 3. 「夫婦のため」を伝える
-
「私が困らないように」「家族が安心できるように」といった視点を伝えると、前向きになってもらいやすいです。
- 4. デジタルツールを活用
-
手書きが苦手な場合、エクセルやエンディングノート専用アプリを使うと気軽に進められます。
- 5. 未来の計画を楽しむ時間にする
-
エンディングノートに「行きたい場所リスト」や「やりたいことリスト」を書き込むと、前向きで楽しい話題になります。
お葬式の希望欄、「家族葬」って書いたよ、あなたはどう?
夫婦の終活で感じる「覚悟」と「あきらめ」
エンディングノートを一緒に書く中で、夫婦としての覚悟や責任を改めて感じると同時に、少しの「諦め」に似た感情を抱くこともあります。
- 「この人と共に生きる」と決意する
- 配偶者と未来を共有するための準備が、夫婦の絆を深めるきっかけになる
- 「家族を守る責任」を自覚する
- 家族や配偶者が困らないように準備を進めることで、相手への思いやりが生まれる
ちょっと現実を突きつけられて、ネガティブな気持ちが渦巻くこともあるでしょう。
相手のイヤな部分とこれからも付き合っていくのですから・・
でもまあ、お互いさまだと割り切ってます
2冊セット
夫婦で進める終活の具体例
自分が亡くなったときのため、「財産の整理やお葬式」について考えておくのが終活ですが・・
情報の整理
銀行口座や保険の契約内容をリスト化、書類の保管場所を確認して共有する
緊急時の対応を考える
緊急連絡先リストを作り、万が一の際に必要な手続きを確認する
思い出を共有する
夫婦でアルバムを見返しながら、エンディングノートに「人生のハイライト」を書き込む
未来の計画を立てる
老後に行きたい旅行や挑戦したい趣味をリスト化、実現のためのスケジュールや予算を検討する
葬儀や介護の話し合い
希望する葬儀の形式、介護施設や医療ケアに関する意思を共有し、記録する
定期的な見直しと更新
エンディングノートの内容を定期的に確認し、新しい情報や変更点を反映させる
エンディングノートは完璧に仕上げる必要はなく、少しずつ進めていきましょう。
まとめ:夫婦で楽しく終活を進め、未来を明るく描こう
エンディングノートは、「これまでの人生を整理する作業」ではなく、「これからの人生をどう生きるか」を考えるツールでもあります。
夫婦で取り組むことで、不安を軽減し、未来の楽しみを共有するきっかけになります。
- 覚悟を持ちながらも気軽に始める
完璧を求める必要はありません。小さな一歩から始めましょう。 - 未来の目標を描く時間に変える
やりたいことリストや旅行計画など、前向きな話題で進めてみてください。 - 夫婦の絆を深めるチャンスにする
過去を振り返り、未来を話し合う時間が、二人の関係をさらに豊かなものにします。
50代の今だからこそ、少しずつ終活を始めてみませんか?
ご夫婦で未来を描く終活を楽しく進めてください。
2冊セット
夫がエンディングノートを書くことに消極的です。
どうしたらいいですか?
夫が「面倒くさい」と感じている場合、いきなり全てを書かせようとせず、負担を減らす工夫をしましょう。
- 最初のステップを小さく:「銀行口座だけリストアップしてみよう」など簡単なタスクから始める
- リラックスできる環境で:晩酌中やカフェタイムなど、リラックスできる場で話を始めてみる
- 「家族のため」と伝える:「私が困らないようにしてほしい」と頼むと前向きになりやすい
終活を提案すると「まだ早い」と言われます。
どうしたらいいですか?
終活=死の準備と捉えると抵抗感が強い場合があります。
その場合は、未来を楽しむ視点を加えてみましょう。
- 「未来のプラン作り」として提案:「これからどんな老後を送りたいか」を考える時間として説明する
- ポジティブな言葉を使う:「楽しい旅行の計画」「趣味の挑戦リスト」など、明るいイメージに変える
- 小さなタスクで気軽に:エンディングノートではなく、まずは「やりたいことリスト」を一緒に作ることから始めるのもおすすめ
夫が終活を重いテーマだと感じています。
どう気軽に取り組んでもらえますか?
終活に対するネガティブなイメージを払拭するため、楽しい要素を取り入れましょう。
- 夫婦の夢や目標を話し合う:「定年後に行きたい旅行」「挑戦してみたい趣味」をテーマにするとポジティブに感じられる
- ゲーム感覚で進める:「誰が先に項目を埋められるか競争しよう」といった軽いノリで取り組む
- リスト化するだけでもOK:まずは箇条書きで簡単にまとめるところから始めると取り組みやすくなる
エンディングノートを書くことでどんなメリットがありますか?
エンディングノートを書くことで得られる主なメリットは以下の通りです。
- 家族が困らなくなる:万が一の時、財産や保険などの情報が整理されていることで家族の負担を減らせる
- 未来の目標が明確になる:夫婦で「やりたいことリスト」を共有することで、これからの人生がより充実する
- 安心感が得られる:老後や緊急時の備えが整うことで、心の負担が軽減される
- 夫婦の会話が深まる:普段話さない価値観や希望を共有でき、夫婦の絆が強くなる